長い長い夏休み

この夏は、アトリエにいることが多かった。というか、絵を描いてることが多かった。5月からはじめた、老子の道徳経を写して、イラストをつけるという作業は9月15日で終了。之で、81章の中でも好きな章がはっきりしてきたので、今度は、読み下しなしで、漢字だけで好きなのだけ一杯書く積り。中国読みも調べる積り。安い半紙に一杯書いて、コラージュするのもいいな。
 之と平行して描いているのが、竹林の七賢の絵。今年は、家の前の竹が12本も新しく生えたので、もう芝生はおさらば、竹林にする、とど真ん中に生えたのも、きらないでおいた。日本から遠く離れて、せめて竹でも、というのもあり、竹窓のもとでハリソンは古琴を弾き私は書画に親しむのである。

去る17日は、道教学院恒例のムーン・フェスティバルであった。中秋節、で満月の夜おこなわれる。今年は、友人のよしこに手伝ってもらい、壁一面道徳経の書で飾りつけ、9つのテーブルにはそれぞれ、古今和歌集からの月を詠んだものを、厚手の手漉き紙に書き丸めてろうそくのカバーとして、センターピースにした。お料理は、道教学院のアイロン・シェフ,呉医師が数人の助手とともに10種類もの広東料理を用意。お食事の後は、古琴のコンサート、そして、オークション。たいへんだったけれど、楽しかったし、おいしかった。今年で3回目の、資金集めのイベントなのだが、だんだんよくなっていく。毎回学ぶことも多い。今年は、9テーブルに8人セットして2人余ったので、70人のお客様。道教の方では、八卦九宮。仏教では、八葉九尊という、おめでたい並べ方ができたので、とてもよかった。

というわけで、ブログも一ヶ月以上お休みしてしまった。が、時ならぬ、鶯の鳴き声に励まされ、マウスを取りました。しばらくクレスト・シネマにも行かず、でしたが、DVDは見てました。パトリス・ルコントは、「髪結いの亭主」を5回目、見ました。主人公がなんちゃってベリー・ダンスをやるたびに泣けてしまいます。こんなに、悲しい、リレーション・シップ、あんまり悲しすぎます。この場合、わなにはまらない為に、女のほうが身を投げて死んでしまうのです。何不足もない、完璧に幸福な日々が壊れてしまうのを恐れて。
彼の映画は、美しい寓話という感じで、現実にはありえないのだろうけれど、男女の関係をいろんな角度から、考えさせてくれます。